駅弁に涙してしまった(新潟出張編その②)
今から15年以上も前のある時、出張で新潟県内のお客様を訪問後、昼食時間となったのだが、打合せが長引いた為、帰らざるを得ない状況に。
大好物の「へぎそば」を食べる時間がない(泣)。
腹が減ったまま上越新幹線のホームへ。
「仕方がない。駅弁でも買うか…」
私は正直、あまり駅弁を買わない。
自分のせいだが、見る目がないので結構外すことが多いからだ。値段だけ高いイメージもあるし。
で、その時に手にとったのが「えび千両ちらし」という弁当。当時でも確か1000円以上した。
外側から中身が見えないし、
また、外すのか。
しかし、なんと私にも見る目があったのだ。
蓋を開けると、そこには黄金の厚焼き玉子(それが千両小判)が敷き詰められている。更にその下に数種類のおかず達が綺麗に鎮座しているではないか。
なんと美しいのだろう。
見た目にもお洒落で洗練されていて、なおかつ美味い!コハダもうなぎもコリコリのイカも海老も、はたまたガリまでも。全てが酒のつまみにもあうことこの上なし🍶
こんな駅弁に出会ったのは初めてだ。一枚の紙が一緒に入っていて、それがメニューだとわかった時の感動もあった。手抜きのない丁寧な逸品。理由は忘れたがなぜか涙が出た記憶がある。何と言えばよいのか「極楽浄土」を垣間見たような感じといったら言い過ぎか。(弁当の色合いがちょっとそんな雰囲気かと)
それにしても、こんな私がゆっくり味わいながら駅弁を食べることになるなんて過去になかった。
一口、一口が愛しくなる感覚…。
新発田三新軒「えび千両ちらし」の魅力、恐るべし。
私の中の駅弁、不動の一位です。
今では何と東京駅改札内の全国の弁当が販売しているお店でも買うことができます。但し夏場は置いてなかったはず。