絶叫レストラン
東京での単身赴任勤務時代にお世話になった販売代理店のO部長。
出張を利用して、わざわざ会社まで訪ねてきてくださった。コロナが大きな騒ぎになって以降初だから、一年半以上振りの再会だ。
そして、お互いにたくさん話したいことがあるため早めのランチでもとりながら、落ち着いて静かにゆっくり話そうということに。
会社近くに20名程が入れるこじんまりとした美味しい洋食レストランがあるので、行くと11:30過ぎでなんとすでにほぼ満席。いつもはあまり混んでいなくて静かなのになんだか嫌な予感がする。
見渡すと95%以上が女性のお客さん。すでに店内はあちこちからトークが行き交う凄いことになっていた。私達の両隣のテーブルも女性のみなさんで、楽しそうにお話されている。
うーん、よく聞こえない。
O部長と対面で話しても、何言っているのか聞き取りにくいのだ。仕方なく私も更に声のボリュームを上げる。マスクも邪魔くさいので外す。
しまいには、私達はお互いの病気の話(おやじだから)まで、他の声に負けじと大声で説明していた。「健康診断でコステロール値が高くてね!」とか、「前立腺の調子が良くないんだよ〜!」など。
もう落ち着いて静かにゆっくり話をするどころではなくなった。
そして、店を出る頃には私達はすっかり大声でのトークに疲れてしまい、また改めてお話しましょうということで別れることに。
お店にはまだ、沢山のお客様が残ってお話を楽しんでいるようだ。
結局、私達は何を食べたんだっけ?