sakenomitosanのブログ

父が亡くなって以降、いろいろと思うところがあり、人生初となるブログを始めました。これまでの人生を思い返したり、日々の出来事を綴ります。

居酒屋に学ぶ

学生の頃、四年間続けたアルバイトがある。個人経営の居酒屋の店員だ。


普段は週3日程度で基本18時~23時まで。夕飯は店のメニュー2品を選び、白米は食べ放題、生ビールやサワーも勝手に飲んでも良いという貧乏学生にはありがたいお店だった。

そのかわりしっかり働いたつもりである。


本当にいろいろな人達がやってきた。学生やサラリーマンのグループ、カップル、独り呑みのおじいさん、近くの散髪屋のご主人、外人観光客、ルンペン(丁重にお帰り頂く)等々。


そして、とにかくいろいろな変化球が飛んでくる。


「今夜の野球の結果教えて?(22時過ぎ頃)」

「ビールおかわり。大至急!」

「この料理を○○抜きで」

「こっちが先だろ?」

「領収書の金額は空欄でくれ」

「小銭細かいのあったわ。(私は計算弱い)」

「○○が来てないけど、まだ?」

「ゴメン、こぼした!(泥酔客の連れ)」

「パリーン!(誰かがコップ落として割った)」

「おい、このサラダに青虫がいるぞ!」


等々たくさん。


お客様が店に入り出すと、だいたい同じタイミングで連続して入ってくることも多かった。対応する順番は大切だ。飲み物や料理を出す段取りを考えるのも(作るのは店主)。食べ終わった食器の下げるタイミング、空いたコップへの水(お冷)対応、とにかく帰らないお客様への対応(BGMを蛍の光にしてもだめ、消してもダメとなると、後は椅子をテーブルに上げる、シャッター閉める準備を始める)、口調の荒い方への丁寧な対応(若手社員で日頃虐げられていそうな奴ほど店員にキツイことがわかる)、また、アルコールが人を変えてしまうことも初めて知った。


そして、学生四年間の終わりが近づいたある日のこと。店主いわく「○○(入社予定のメーカー)なんて入るのやめてウチに来ないか?」


その一言は、嘘でも嬉しい。

私は感謝の気持ちで一杯でした。

居酒屋でアルバイトして本当に良かったと、

社会人になって更に実感しました。


あの時のみんな元気かなぁ。