こんな時にサムライ魂が!?
私は亡くなった祖父の影響をうけていると感じることが度々あるが、その内の2つ。
祖父は毎晩、晩酌をちびちびやるのが日課だった。お供のタバコは缶のショートピース。
私はタバコはやめてしまったが、酒に関しては何でも好きで、だらだら飲むところなんかはよく似てる。フラフラしながらトイレに行くところもソックリだ。
一方、祖父はテレビの時代劇(ドラマ)が大好きで欠かさず見ていた。「水戸黄門」をかわきりに「吉宗評判記 暴れん坊将軍」だの「長七郎天下御免」だの「遠山の金さん」等々。再放送も含めるとそれはもう大変。常にテレビは時代劇ドラマという感じだった。祖父は寡黙で、見た目もやや侍のような雰囲気があった。
その後、何年も経って祖父が他界。私も社会人になり、ある女性と出逢い結婚を意識する。
そしていよいよ彼女の両親に結婚を認めて欲しいとお願いする日がきた。独り彼女の自宅を訪問へ。
とにかく人生初めてのことであり、私は極度の緊張状態。居間にお揃いになったご両親を前にして、私はなぜかソファーから降り、おもむろに正座。
そして頭がカーッとなったまま、丁寧にお願いしないとダメだ!と思って口からでた言葉。
「お父様、お母様にお嬢様との結婚をお許し戴きたく、本日、わたくしこちらに参上致しました。」
あの寒い日に恐らくじいちゃんがのりうつったであろう、わたくしは、その女性と結婚して30年近くなります。